シリカゾルはナノシリカの分散液である。
シリカゾルの組成は比較的簡単で、主にナノシリカ粒子と分散媒である。したがって、シリカゾルの粒径の大きさは特に重要な指標である。現在、市販のシリカゾル粒子径は約5 nm〜120 nmの範囲にある。
シリカゾルの粒径の大きさには以下のような測定方法がある:
(1)滴定法:業界標準HG/T 2521-2008に従って粒径の滴定測定を行い、この方法の測定原理は水酸化ナトリウム標準溶液を用いてシリカゾル粒子表面のシリカヒドロキシル含有量を滴定し、そして経験式に基づいてシリカゾルの粒径サイズを計算する。この方法は比較的簡便で、高価な検査機器を購入する必要はありません。
(2)レーザー粒度計法:レーザー粒度計はシリカゾル粒子の回折または散乱光の空間分布(散乱スペクトル)によりシリカゾル粒径の大きさを分析し、使用が非常に簡便で迅速である。しかし、ブランドによって測定結果の差が大きい。
(3)電子顕微鏡法:透過型電子顕微鏡(TEM)と走査型電子顕微鏡(SEM)のどちらを用いてもよい。電子顕微鏡はシリカゾル粒子径の大きさと均一性を直接観察することができ、最も直接的で最も正確な測定方法であるが、高価な電子顕微鏡設備を購入する必要があり、メンテナンス費用も高く、試験過程に時間がかかり、使用コストが高い。
なお、上記のいくつかの方法は、同一のシリカゾル試料を測定する際に得られる粒径結果が一致していない。
滴定法は6-20 nmの範囲内で比較的に正確で、測定結果はTEM結果と比較的に近いが、シリカゾル粒子径が20 nm以上に増大すると、その測定結果とTEMとの間に明らかな差があり、シリカゾル粒子径の増大に伴い、滴定法はますます不正確になってきた。
レーザー粒度計の測定偏差は滴定法とは正反対で、シリカゾル粒径が小さい場合(例えば30 nm未満)にレーザー粒度計で測定されるシリカゾル粒径は大きくなり、シリカゾル粒径が大きくなるにつれてレーザー粒度計の測定結果はますます正確になり、シリカゾル粒径が100 nm以上になるとその測定結果はTEM結果に近い。
そのため、お客様がシリカゾルの粒径指標を問い合わせた際には、粒径の測定方法を説明する必要があります。